1.施工手順

 ターフレールの一般的な施工手順を図−3に示します。

1)芝切り・掘削(写真―1)
 芝切り後、所定の形状に掘削します。下面や側面の余堀は3〜5p程度とし、周辺の芝地をできるだけ乱さないように注意して施工してください。


写真―1

2)整地・整形(写真―2)
 計画高から18p下りで基盤面を整地します。透水性発泡スチロールとの間に隙間が生じないように、砂質土や砕石(20-0程度)を3〜5p程度敷均し、プレートなどで締め固めて下さい。この敷均し整形の精度は後の工程に影響しますので丁寧に施工して下さい。


 写真―2
 

一般的なターフレールの施工手順
図−3


3)透水性発泡スチロール設置(写真―2・3)
 計画高から約10p下りが天端になるように、また幅方向はゲージ(桟木などで簡単に製作できます)を用いて芯々が900〜960o(乗用カートの種類や曲率によって差があるので事前にご相談下さい)になるように透水性発泡スチロールを敷設します。曲線部には幅広タイプを用います。
 ブロック長(1m)の途中で縦断勾配が変化したり、線形が曲線になる場合は、透水性発泡スチロールに切れ目をつけて折り曲げてください。

4)埋戻し・調整土敷均し(写真ー3・4)
 透水性発泡スチロールは風などによって移動しないよう敷設後速やかに埋戻します。地山との隙間を発生土や真砂土などで埋め、その上に地表から7p下りまで調整砂(平均厚3p)を敷き均します。尚、埋戻土に粘性の少ない砂を用いる場合は埋戻しと調整砂の敷均しを同時に施工してもかまいません。

5)保護シート敷設(写真―4)
 荷重の分散や調整砂の流失防止のために保護シート(長繊維不織布t=1.5o、幅40p)を用います。調整砂の流失防止の効果を高めるため心持ち両端部を下方に下げるように敷設してください。曲線部はたるみをとりながら内側を折り込んで曲線を出します。内輪差が大きくなる場合は4列に敷きます。

6)樹脂製舗装材敷設(写真―5)
 保護シートを押さえつけるようにして調整砂の不陸をとりながら樹脂製芝生舗装材を敷設します。このとき樹脂製舗装材を平らな場所で3〜5枚程度組み立ててから所定の場所で接合すると簡単に組み立てられます。十分にかみ合わせた接合部には多少余裕が感じられます。余裕が感じられない場合はかみ合わされていないことがあります。
 かみ合わせの要領は、まず突起のある下側の樹脂製芝生舗装材を片足で踏みつけ、上側の樹脂製芝生舗装材のリング部をもう片方の足で踏みつけてかみ合わせます。樹脂製芝生舗装材天端高さは、なじみ量と芝生の高さを考慮して周辺の地盤高さより10〜15o程度高く仕上げてください。

7)ガイドサポート取付・仮固定(写真―5・6)
 左右の樹脂製芝生舗装材が確実に透水性発泡スチロールの上にあることを確認(保護シートの端をを持ち上げ、指を調整砂の中に差し込めば確認できます)し、ガイドサポートでその間隔を保持します。芝生舗装材の位置が決まりましたら、その上に所々覆い土など被せて仮固定します。
 樹脂製芝生舗装材を横向きや2列に敷設した場合、そして曲線部で前輪の幅が変化した場合はガイドサポートを固定しないで位置調整をしてください。

8)誘導ループ線敷設・埋戻し(写真―6)
 芝生舗装材敷設後、誘導ループ線の保護管をガイドサポートのコネクターに差し込み、この中に誘導ループ線を敷設します。車輪の幅や誘導ループ線の保護管の太さは各社まちまちですが、ガイドサポートの長さやコネクター部は各社の仕様に合わせて加工できますので事前にご相談ください。誘導ループ線を敷設した後、覆い土(客土など)で埋戻します。このとき誘導ループ線の位置が移動しないように注意して施工します。客土の高さは、芝の厚み程度、芝生舗装材天端から下げてください。


写真―3


写真―4


写真―5



写真―6

9)芝張り・転圧
 覆い土の流失を防止するため施工完了後、速やかに芝を張り転圧します(写真―7)。芝の最終仕上がり高さは周辺部の芝と同じかいくぶん高め(5mm程度)にして、表面排水に支障がないように仕上げます。乗用カートの運行を開始しするとタイヤが接する部分の芝は徐々に削られ、芝生舗装材の上面が露出します(写真―8)。芝生舗装材の表面に貼った芝が動いたり剥がれる場合は竹串などで固定してください。一夏過ぎると芝が活着してターフレールが安定します(写真―9、写真―10)。


写真−7


写真−8


写真−9


写真−10

(いずれも小野東洋GC)
 
 覆い土の流出の心配がなく、水はけの良い、比較的平坦な場所では、芝生舗装材の上に芝を張らない施工方法も可能です(写真―11)。客土は芝生舗装材天端から1〜2p程度下げて敷き均してください。しばらくすると周辺から芝がのびてきます(写真―12)。


写真−11


写真−12

(いずれも赤坂CC)

2.特殊部の処理

1)排水性が悪い箇所
 法尻の切土部や粘土層の窪地そしてティー前のように表面排水が集中する所などで排水性が悪い箇所では、周辺土壌の軟弱化(写真―13)や液状化(写真―14)などの現象が発生することがあります。このような場合は基盤に透水性発泡スチロールを用いることはできません。この場合の施工手順は(図−4)のようになります。一般的な施工方法と比べて違う施工手順はAです。
 基盤面に基盤シートを敷設し、砕石を敷均した後プレートなどで十分締め固めます。

排水性が悪い箇所の施工手順
図−4

排水性が悪い箇所に用いる主な材料

・樹脂製芝生舗装材         4.5枚/m
・保護シート(400×1.5o)    2.2m/m
・基盤シート(500×1.0o)    2.2m/m
・ガイドサポート           1.2本/m
・基盤砕石(クラッシャーラン 20-0) 0.08m3/m
・調整砂、覆い土、客土など         

*極端に地盤が悪い場合は、基盤シートと基盤砕石の代わりに基盤コンクリートを設置する場合がある。


写真−13

写真−14

  

基盤シートと基礎砕石         基礎コンクリートの型枠と配筋        基盤コンクリートと調整砂

(小野東洋GC)                 (吉川CC)                   (吉川CC)

2)坂道部
 芝生舗装材の上に芝を貼り付けない場合は、坂道部において客土の流失が懸念されます。天然素材の不織布などを用いて客土の流失を防止することができます。事前にご相談下さい。
 尚、ターフレールは原則として15%以上の勾配では使用しないでください。

3)曲線部
 ターフレールをR15m以下の曲線部に用いる場合は、芝生舗装材を現場加工する必要があります。加工にはノミやノコまたはカッターなどを用いてください。
@芝生舗装材を加工しないとき
    R≒15m〜∞
A芝生舗装材を加工したとき
  ・連結爪の外側の2本を切り取り
    R≒10m〜∞
  ・連結爪の外側の4本を切り取り
    R≒5m〜∞
 ただし、R≒15m未満の場合は、乗用カートの走行速度を下げるなどの安全対策を施す必要があります。
 また、カートの内輪差が大きく、芝生舗装材の幅(約300o)に軌跡が収まらない場合は、芝生舗装材を横方向使い(写真―15:幅約450o、写真―16:両外側のレールは横方向使い、中央のレールは縦方向使い)や片側2列(幅約600o)での施工も可能です。


写真−15
(吉川CC)


写真−16
(三田CC)

4)管理用道路など他の構造物との取り合い部
 ターフレールとアスファルト舗装部など基礎の剛性に差がある接続部には、図−5に示すような緩和区間を設けるとともに、水の滞留を防止するため流末処理を施す必要があります。緩和区間部には基盤シートを敷き、基礎砕石(20−0)を十分締め固め、表面に調整砂を敷き、その上まで保護シートを延長して荷重を分散すると共に調整砂の流失を防止してください。尚、管理道路から雨水が流れ込む場合は、別途U字側溝を設けるなど、ターフレールの表面が水没しないように流末処理を施して下さい。


図−5

5)排水
@施工中
 雨水などで調整土や覆い土が流失することが予想される場合は、施工中およびび周辺の芝が生えそろうまで仮設の排水設備や土のうなどを用いて排水対策をおこなう必要があります。
A排水設備
 ターフレールは基礎に透水性発泡スチロールを用います。これは土中に埋設した排水管としての機能を合わせ持っています。低い箇所に表面や地中の水を集める傾向があります。このため低地側の端末部や窪地の底部には別途排水設備を設ける必要があります(写真―17)。また、排水が過剰になり、土壌の保水性能が低下するおそれがある場合は、客土に一定の割合で保水材を混入するなどの対策を施すことをご検討ください。
写真−17


       
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